共育者に聴く

21世紀共育ラボでは、

共に育つということを実践されている方を「共育者」と呼び、

​その実践内容をインタビューさせていただくことにしています。

矢作直樹さんインタビューvol.3

最終更新: 2019年12月21日


前回に続き、矢作直樹さんにお願いしています。

矢作さんへのインタビューは連続3回にわたり掲載され、1回目と2回目の主な内容は以下の通りです。

 1回目:自分を知ることについて (1回目はこちら

 2回目:目覚めることや感謝   (2回目はこちら

この最終回では、発達障害と共育のあり方などについて語ってくださいました。

矢作 直樹(やはぎ なおき)

東京大学名誉教授・医学博士

プロフィール・活動:

『矢作直樹公式ウェブサイト』 http://yahaginaoki.jp


—— 「21世紀共育ラボ」ではひとつ発達障害に関わることを活動としてあげさせていただいています。

矢作:発達障害っていうのは比較的新しい言葉ですね。発達障害を昔はどういうふうに捉えていたかというと、変わった子だと。その変わった子の中に優秀な子もいれば逆な子もいた。発達障害は魂的に見れば、地球での転生の経験が少ないというふうに考えたらわかりやすいと思います。全く癖が違うのですね。例えば現実社会的にうまくいかない人もたくさんいるわけだけど、例えば極端なのは、感情があまりないとかいろいろ欲がないとか、いろんなパターンがありますけど、それはそういうもんだというふうに周りが気づいて受け入れてあげればいいと思いますね。

—— たぶん個性という価値としてはフラットなのですけど、社会に合うかどうかという時に障害という言葉が使われてしまう。今の社会から見た時に、その個性は個性ですけど、ただそれでやっぱり苦しんでいる方って現実にはおられる中で、自分が自分としてそのままいながら社会の多様性の中でどのように生きていくかのひとつの指針として先生のこのメッセージというのは・・・

矢作:あのですね、重要なことは強いて言うと、自分の場合はなぜ幸いだったかと言うと親がそういうことを価値付けしなかったのです。つまり数の中に真理があるわけではないということを言っていました。

 だから今、発達障害というラベルを貼ることによって生じている問題というのを見ると、やっぱり親がそれをよく理解できないために、結局親が子どもに言うかどうかは別にして、何かネガティブに捉えている部分があって、それは子どもにすぐ伝わるので、子どもも自分が悪いのかなというふうに感じてしまっていると思います。

 社会一般の規範を守ることと、個性を押さえつけることは全く違うので、そこのところは親にも気づいて欲しいしやっぱり注意がいると思います。何か具体的に悪いことを、悪いっていうのは、規範から外れるという意味での悪いですけど、そうでない限りは、個性としてあるいは多様性のひとつとして受け入れることが重要だと思います。あるがままに受け入れることがね。

—— これからのたぶん人類的な大きな意味でのある種の目的というか課題なのかなと感じています。

矢作:そうですね、だから強いて言えば、それが親に伝わるといいですよね。

—— 先生が以前、適応しずらい子どもがみな目覚めるとか一気に何か変化が起きるようなものと関わっているのではないかというニュアンスのことをおっしゃったと思うのですが、そのあたりのことをできればもう少しお聞きしたいと思います。

矢作:ちょっと例えが正確でなくなってしまいますが、ある一定の温度の水がたくさんあっても熱い水にはならないので、量の問題ではないということなんですね。質が量を変えていくという部分もあって、それが今とても大事です。

 民主主義というやり方は人類がたどり着いた現状で、よいと信じられている社会の仕組みですけど、民主主義は結局数の原理なので、平時に普通にやっていく分にはそれで足りるのでしょうけど、例えば変化が必要な時、天変地異の時もそうでしょうし、社会が変わっていかないといけない時にはやっぱり無理があって、そういう時に特殊なというか他から自分たちを見ることができるような魂がある数必要になってくるのでしょう。具体的に言うと、天動説的な思考というのが今の人類の大多数にあってそれが社会を作っているわけです。ということは逆に言うと、真理が見えなくなる可能性も多々あって、現実にそうですけれど、それを超えるためには同じ地平の人が数だけ増えても無理なんですよ。だから外からというか、全く次元の違う意識が社会の中に必要になってくるわけです。たぶん森羅万象というか神が今そうされているのでしょうね。この人類の歴史も前の文明のように壊れてしまっては困るんでね。人間ってそういう意味では愚かで学ばないですよね。

—— それでありながらも「じゃぁ学べよ」という関わり方をされないところに先生はおられるということですね。

矢作:それがやっぱりこの世にいる意味なんでね。自由意志で獲得していることとか。

—— そういうことですか。邪魔をしないということですね。そのスタンスというのは「共育」共に育つという上で非常に大事かなと思います。

矢作:そうですね。

—— 「待つ」であったりとか「そのまま受け入れる」「受容」とかいろいろなキーワードが含まれている感じだと思います。 最後に、キャッチフレーズをご自身につけるとしたら何になりますか? 矢作:『考えない人』ですね。

—— なるほど。ありがとうございました。

(インタビュアー・有本匡男)

H30年3月仙塩尾根(矢作先生撮影)

#矢作直樹

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