有本 匡男 | Masao Arimoto

私は今まで、セラピストとして人の健康に関わり、変容の場に立ち会いました。
また、ファシリテーターとして、創造の場創りに関わって多くの価値観、想いに触れてきました。
そして、そこから生まれた豊かな彩りを一緒に味わってきました。
そうした中で感じたことがあります。それは現代は「あるがまま生きている」と実感している人が少ないこと。
一呼吸おいて、ご自身をそっくりそのまま味わってみてください。
・・過去いろんなことがありましたね。何かを達成したこともあれば、うまくいかなかったこともあり、凸凹が見えるでしょう。
それがそのまま、あるがままのあなたであり、苦味、甘み、旨味、いろんな味、いろんな色が見えるでしょう。それをそのまま良く観てみたときに、思わぬおかしみ、愛しい気持ちが出てきませんか。
また、苦いなぁ、と顔をしかめたくなるかもしれません。
しかし、見方を変えると、その苦味もまた、良いツマミになるものです。
そこに立脚してみたときに、あなたは唯一の存在である、という当たり前のことに気づけるでしょう。そして宇宙全体で織り成すパズルの唯一無二の構成要素です。
時々、あるべき形になろうとすることもあるし、それを求められ、歯を食いしばって、そうあろうとすることがあるでしょう。
人は変われる。それも事実。素晴らしいことです。
しかし、その努力に疲れた時、ほっとしたい時、還る場所があります。
ご両親、ご先祖・・地球創生46億年かけて創られた傑作であるあなたを、あるがままに見た時に、その悠久の歴史がそれを包んでくれるでしょう。
その大きな信頼を胸に、今この瞬間を「あるがままに生きている」ことを実感したとき、来る真の多様性を尊重した共育社会の一員としての選択に基づいた人生が始まるのではないかと考えます。
私も共育者の一人として、自身の凸凹を受容し、あるがままに生き、皆さまとたくさん会って話して、共に愉しめたら幸いです。